妊婦歯科健診は受けるべき?
母子にとってのメリット【戸塚】
母子健康手帳と一緒に妊婦歯科健診の受診券をもらったものの、歯は痛くないし、産科の健診だけでも通うのが大変。そんななかで「受けるべきなのだろうか」と迷う方は多いはずです。戸塚で上のお子さんの検診に付き添っているお母さんからも、「自分の分は後回しにしてしまって」というお話をよく伺います。
この記事では、妊婦歯科健診は受けるべきなのかという問いに、「お母さん自身」「赤ちゃん」「家族」という3つの視点から答えていきます。症状がないからこそ得られること、治療の時期に余裕が生まれること、家族のお口の環境を整える意味。妊婦歯科健診を受ける意味が具体的に見えれば、予定表に入れる優先順位も変わってくるはずです。
お母さん自身へのメリット|
「変化の始まり」を早めにつかめる
妊婦歯科健診をおすすめする一番の理由は、妊娠中がお口の中の「変わり目」にあたる時期だからです。神奈川県歯科医師会の一般向けコラムでは、妊娠中に歯ぐきの状態が変わるのは栄養が赤ちゃんに取られるからではなく、女性ホルモンの増加によって歯周病菌の活動が活発になり、歯ぐきに炎症が起こりやすくなるためだと説明されています(参照:公益社団法人 神奈川県歯科医師会「妊婦歯科健診を受けよう」 https://www.dent-kng.or.jp/colum/basic/3682/ )。変化は自覚のないまま始まることが多く、症状に気づいたときにはある程度進んでいる、ということが起こりやすいのです。
メリット1|「今の状態」が分かり、比べる基準ができる
症状がない時期に健診を受けておくと、「妊娠中の自分のお口はこういう状態だった」という基準ができます。その後に歯ぐきの腫れや出血が出てきたとき、それが新しく起きた変化なのか、もともとあったものなのかを判断しやすくなります。何もなければ、それはそれで「産後まではこのまま見ていける」という見通しになります。
メリット2|処置が必要でも、体調の良い時期に計画できる
妊娠中に処置が必要なものが見つかった場合、大切なのは「いつ行うか」を選べることです。つわりが落ち着いてお腹が大きくなる前の時期に健診を受けていれば、その時期のうちに処置の予定を組めます。後期になってから痛みが出て慌てて受診するのと、あらかじめ計画して落ち着いた時期に済ませるのとでは、体への負担も気持ちの余裕もまったく違います。妊娠の時期ごとの治療の考え方は、当院のマタニティー歯科のページにまとめています。
メリット3|産後の「通えない時期」に持ち越さずに済む
出産後は、赤ちゃんのお世話で自分の通院がどうしても後回しになります。妊娠中に見つけて済ませておけるものは済ませておく、経過を見るものは「産後のいつごろ」と決めておく。この段取りができるだけで、産後に痛みを我慢しながら通院の時間を探す、という状況を避けやすくなります。
歯ぐきの変化は「歯肉炎」の段階なら戻りやすい
妊娠中の歯ぐきの腫れや出血の多くは、歯ぐきの表面の炎症である歯肉炎の段階です。この段階であれば、歯石を取り、磨き方を見直すことで落ち着くことが期待できます。歯肉炎と歯周病の違い、放っておくとどう進むのかについては、当院の歯周病の記事で詳しく説明しています。
赤ちゃんと家族へのメリット|
お口の環境は家庭でつながっている
妊婦歯科健診の効果は、お母さんの口の中だけにとどまりません。生まれてくる赤ちゃんと、これから一緒に暮らす家族にも関わってきます。ここでは、その広がりを見ていきます。
赤ちゃんへ|身近な大人の口の中を整えておく
生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯の原因となる菌はいないとされ、身近な大人の唾液を通じて菌がうつっていくと考えられています。感染しやすい時期や具体的な経路については当院のマタニティー歯科のページに譲りますが、ここで大切なのは、赤ちゃんの虫歯予防は赤ちゃんが生まれてから始まるのではなく、周りの大人の口の中を整えるところから始まっている、という見方です。妊婦歯科健診でお母さんの虫歯や歯ぐきの炎症を見つけておくことは、赤ちゃんの将来のお口の環境づくりの第一歩とも言えます。
家族へ|上の子・パートナーの検診をそろえる
戸塚の当院には、ご家族で通われている方が多くいらっしゃいます。お母さんの妊婦歯科健診をきっかけに、上のお子さんの定期検診とパートナーの検診を同じ時期にそろえる、というご家庭も少なくありません。家族全員の口の中の状態がそろって分かると、家庭内での虫歯予防の話がしやすくなり、食事や歯磨きの習慣も家族単位で見直しやすくなります。
3つの視点で見た「受けるべき理由」
| 視点 | 健診で得られること | 受けないと起こりやすいこと |
|---|---|---|
| 視点:お母さん自身 | 得られること:変化の始まりをつかめる。処置を体調の良い時期に計画できる | 受けないと:後期や産後に症状が出て、時間も体調も余裕のないなかで対応することになりやすい |
| 視点:赤ちゃん | 得られること:身近な大人の口の中を先に整えておける | 受けないと:お母さんの虫歯や歯ぐきの炎症が、赤ちゃんとの生活が始まってから気になり出す |
| 視点:家族 | 得られること:家族の検診をそろえるきっかけになる | 受けないと:家庭内のお口の環境がばらばらのまま、赤ちゃんを迎えることになる |
横浜市の妊婦歯科健康診査の仕組み
横浜市にお住まいの方は、市内に住民登録のある妊婦の方を対象に、妊娠期間中に1回、無料で妊婦歯科健康診査を受けられます。受診券は母子健康手帳の交付時に健診券綴りの中に含まれており、妊娠12〜27週頃の受診が勧められています。市内の指定医療機関に電話で予約し、受診券と母子健康手帳を持参する形で、指定医療機関はピンク色のプレートが目印とされています。健診で治療が必要になった場合は保険診療となり、費用がかかります(参照:横浜市「妊婦歯科健康診査」 https://www.city.yokohama.lg.jp/kosodate-kyoiku/oyakokenko/shido/kenshin/ninpushika.html ・2026年8月時点)。戸塚には横浜市以外にお住まいの方も通われていますので、市外の方はお住まいの自治体の案内で内容を確認してください。受診券の使える歯科医院も、自治体の一覧で確かめてから予約するのが確実です。
上のお子さんの乳歯にも同じことが言える
「どうせ生え変わるから」と乳歯の虫歯を後回しにしがちなのと、「産後に行けばいい」と妊婦歯科健診を後回しにしがちなのは、似た構図です。どちらも、次の段階に影響が及ぶ前に確認しておく意味があります。上のお子さんがいらっしゃる方は、あわせてお読みください。
戸塚で家族そろって
妊婦歯科健診を受けるには
当院では、妊娠中の方の健診を「短い時間で、無理なく、家族と一緒に」受けていただけるようにしています。お子さんの検診と続けての枠でご案内したり、体調に合わせて姿勢や時間を調整したりと、その日の状況に合わせて進めますので、ご予約の際に妊娠中である旨と週数、ご家族で受けたい旨をお知らせください。
戸塚での通い方と院内のご案内
- 戸塚駅から直結した戸塚モディの7階にあり、雨の日もベビーカーでそのままお越しいただけます。休診日はなく、夜は20時30分まで開けていますので、お子さんの学校や習い事の後にも合わせやすい時間帯です
- ご予約時に妊娠週数と体調をお伝えください。上のお子さんと続けての枠、パートナーの検診との同日受診もご相談いただけます
- 受診券をお使いになる方は母子健康手帳とあわせてご持参ください。受診券が使える医院かどうかは、お住まいの自治体の指定医療機関の一覧で事前にお確かめください
- 診療室は個室ですので、つわりで気分が優れないときや、お子さんが一緒のときも周囲を気にせずお過ごしいただけます
- 各種保険に対応しており、健診後の処置に進む場合の会計は現金と各種クレジットカードのどちらでもお受けしています
よくある質問
歯に何の症状もありません。それでも妊婦歯科健診を受ける意味はありますか?
上の子の検診と一緒に受けたいのですが、可能ですか?
夫(パートナー)も一緒に検診を受けたほうがいいですか?
横浜市の妊婦歯科健診は、いつまでに受ければいいですか?
健診で虫歯が見つかったら、妊娠中に治療しないといけませんか?
まとめ|妊婦歯科健診は受けるべき。理由は母子と家族の3つにある
妊婦歯科健診は受けるべきか、という問いへの答えは「はい」です。お母さん自身にとっては、自覚のないまま始まる歯ぐきの変化を早めにつかみ、処置を体調の良い時期に計画でき、産後の通えない時期に持ち越さずに済むこと。赤ちゃんにとっては、身近な大人の口の中を先に整えておけること。家族にとっては、上のお子さんやパートナーの検診をそろえるきっかけになること。この3つが、症状がなくても受ける意味です。
横浜市では妊娠12〜27週頃に1回、無料で受けられます。戸塚でご家族の検診に付き添っている方は、次の付き添いのときにご自身の分も一緒に予定に入れるところから、妊婦歯科健診を始めてみてください。
妊婦歯科健診を受けるうえでの注意点
注意点
- 健診はお口の状態を確認するもので、それだけで虫歯や歯ぐきの炎症を防いだり止めたりする処置ではありません。見つかった内容に応じて、別の日に処置や指導を計画します
- 健診の結果や、その後の経過には個人差があります。この記事で挙げたメリットは一般的なもので、特定の結果をお約束するものではありません
- お腹が大きくなると診療台で仰向けになるのがつらくなることがあります。健診は途中で中断しても問題ありませんので、無理をせずお声がけください
- 妊娠中の方、妊娠しているかもしれない方は、受付の時点でお伝えください。撮影が必要になった場合は、診査のあとに目的と方法をご説明したうえで判断します
- 上のお子さんやパートナーの検診は、自治体の妊婦歯科健診の枠とは別の扱いになります。費用の扱いは受付でご確認ください
- 対象週数・回数・使える医院は自治体で決められており、年度ごとに見直されることがあります。横浜市についての記載は2026年8月時点で市が公開している内容です
おおよその費用
横浜市の妊婦歯科健康診査は妊娠期間中に1回、指定医療機関で受診券を提示すれば費用の負担はありません。内容や回数は自治体によって違い、一部負担金を設けている自治体もあります。健診の結果、虫歯や歯ぐきの処置に進む場合は妊娠中も保険診療の対象で、お支払いは処置ごとに定められた点数に負担割合を乗じた金額となります。上のお子さんやパートナーの検診も通常の保険診療として承ります。会計は現金と各種クレジットカードのどちらでもお受けしています。
記載理由
医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)の趣旨に照らし、妊婦歯科健診を受けるかどうか迷っている方が、健診で得られることと得られないこと、費用の扱いを事前に理解したうえで、ご自身とご家族に合った判断ができるよう記載しています。
※健診で得られることや経過には個人差があります。※制度の内容はお住まいの自治体でご確認ください。
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監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長 村上 翔 - 私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。健診で得られることはお口の状態によって異なりますので、気になる症状がある場合は時期を問わず歯科医院での受診をおすすめします。
患者様の満足度調査を
実施しております。
少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。
日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、 診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、 そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。