予防歯科の内容でできること・
できないことは?【戸塚】
「きちんと通っていたのに、虫歯が見つかりました」。横浜市戸塚区の当院でも、そう言われて肩を落とされる方がいらっしゃいます。通っていれば何も起きないはずだった、という受け止め方は自然なものですが、実際のところ予防歯科の内容が引き受けている役割には範囲があります。
この記事では、予防歯科として行うことで期待できることと、内容だけでは届かないこと、そして足りない部分をどう補うのかを整理します。効果を小さく見せたいわけでも、不安をあおりたいわけでもありません。できることとできないことの線を先に知っておくほうが、長く続けやすいからです。ご家族で通われている方の参考にしていただければと思います。
予防歯科が引き受けているのは
「早く気づく」と「量を減らす」
予防歯科で行われていることを乱暴にまとめると、二つに集約できます。一つは、変化が小さいうちに見つけること。もう一つは、口の中にいる細菌の量や、その足場になるものを減らしておくことです。どちらも「起きにくくする」働きであって、「起きなくする」働きではありません。
二人で持ち分を分けている
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、口の中を清潔に保つ方法が二つに分けて説明されています。自分で行う方法については「歯ブラシによる適切な清掃に加えて、デンタルフロスや歯間ブラシによる歯間部清掃が重要」とされ、専門家が行う方法は「セルフケアでは取り除けない歯垢歯石を専門家が除去する方法」と位置づけられています(参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「『8020』達成のために必要な予防対策」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-01-005.html )。
ここで注目したいのは、両方が並んで書かれている点です。医院での処置は家庭でのケアを置き換えるものではなく、逆もまた同じです。片方だけが充実していても、もう片方が薄ければ全体としては届きません。「通っているから家では適当でよい」とならないのは、そういう仕組みだからです。
見えている場所と、見えていない場所がある
検査で調べられる範囲は広がってきましたが、それでも一度に全部が見えるわけではありません。日本歯周病学会のQ&Aでは、歯ぐきの状態について「はれがひいたとしても、歯周病が治ったわけではありません」と述べられ、また出血の有無について「喫煙などの要因で出血しにくくなっている場合もあります」と説明されています(参照:日本歯周病学会「歯周病の症状」 https://www.perio.jp/qa/symptom/ )。
表に出るサインが弱いことがある以上、来院と来院の間に静かに動いている可能性は残ります。定期的に見ることは、その間隔を短くする工夫だとお考えください。
期待と実際のあいだにある差を
先に埋めておく
ここからは、ご相談の中で実際によく耳にする受け止め方を挙げ、それぞれ何ができて、足りない分をどう補うのかを見ていきます。
「通っていれば虫歯にならない」
通うことで、変化が小さい段階で見つかる機会は増えます。一方で、食事の回数や歯の形、唾液の量といった条件は来院日以外にも働き続けています。数か月に一度の来院で、その間の全部を打ち消すことはできません。補う側は家庭でのケアと食べ方の設計になります。掃除をこまめにしていても、雨漏りしている屋根はそのままでは直らないのと似ています。掃除が無駄なのではなく、担当が違うという話です。
「一度取れば、もう歯石は付かない」
取った時点ではきれいになりますが、付着はその日からまた始まります。付きやすさには唾液の性質や場所が関係し、個人差もあります。ですから、間隔をどう置くかという話になります。「もう付かない」ではなく「付く速さに合わせて外す」というのが実際のところです。半年で気になる量になる方もいれば、一年でもさほど変わらない方もいます。ご自身がどちらに近いのかは、一度取ってからの経過を見ると見当がついてきます。
「クリーニングを続ければ歯が白くなる」
表面に付いた色を落とすことはできますが、歯が本来持っている色合いまでは変えられません。ここは目的の異なる処置になります。見た目のご希望がある場合は、付着物を外す話とは分けて考えたほうが、期待とのずれが起きにくくなります。
「痛くなる前にすべて分かる」
多くは早い段階で気づけますが、場所によっては表からの確認が難しく、画像を撮って初めて分かることもあります。前回の来院直後に始まった変化が、次の来院までに進むこともあります。定期的に見ていても、途中で気になることがあれば予定を待たずにお越しいただくほうが、状態を確かめやすくなります。
「予防なら全部保険で受けられる」
病気に対する検査や処置として行うものと、予防や見た目を目的として行うものでは制度上の扱いが分かれます。どちらが良いという話ではなく、目的で区分されているという仕組みです。何がどちらに当たるかは、始める前にご確認いただくとよいでしょう。
| よくある受け止め方 | 実際にできること | 足りない分をどう補うか |
|---|---|---|
| 虫歯にならない | 実際にできること:小さいうちに見つかる機会が増える | 足りない分をどう補うか:家庭でのケアと、口に入る回数の設計 |
| 歯石はもう付かない | 実際にできること:その時点の付着物を外せる | 足りない分をどう補うか:付く速さに合わせて間隔を決める |
| 歯が白くなる | 実際にできること:表面に付いた色を落とせる | 足りない分をどう補うか:色そのものは別の目的の処置で相談 |
| 痛くなる前にすべて分かる | 実際にできること:多くは早い段階で気づける | 足りない分をどう補うか:気になったら予定を待たずに受診する |
| 全部保険で受けられる | 実際にできること:検査と処置の多くは保険の対象 | 足りない分をどう補うか:目的による区分を始める前に確認する |
| 家でのケアは適当でよい | 実際にできること:届かない場所を医院で担当できる | 足りない分をどう補うか:毎日の担当分は置き換えられないと知る |
戸塚で家族の予防を続けるなら|
範囲を知ったうえで組み立てる
できないことがあると知ると、通う意味が薄れたように感じるかもしれません。実際には逆で、範囲がはっきりしているほうが、どこに力を入れればよいかが決まります。
できないことは「補い方」とセットで受け取る
範囲の話をすると、どうしても物足りなさが残ります。そこで当院では、確認できなかった部分については「次に何をすれば確認できるのか」までをお伝えするようにしています。たとえば表からは見えない面が気になるなら画像を撮る、歯ぐきの奥の様子が知りたいなら測る項目を足す、といった具合です。分からないままにしておくのと、分からない理由と次の手が分かっているのとでは、受け止め方がずいぶん違います。
家庭でのケアについても同じです。「もっと丁寧に」ではなく、どの歯のどちら側に何を当てるのかまで決まっていれば、実行できる可能性が上がります。できないことを埋めるのは気合いではなく、具体的な割り当てのほうです。
歯が減ってくると、見る必要が増える
先ほどのe-ヘルスネットには、歯を失った場合について「残った歯の噛み合わせに対する負担が大きくなることで、定期的に歯科医院でチェックを受ける必要度が増す」という記述があります。歯が少なくなるほど通う必要が薄れるのではなく、むしろ確認の重みが増すという見方です。祖父母の世代を含めてご家族で通われている場合、この点は共有しておくと納得しやすくなります。
家族でも、同じ内容にはならない
同じ日に来院されても、必要な確認の細かさや来院の間隔は一人ひとり違います。歯の生え方、治療の履歴、生活の時間帯が違えば、条件も変わるからです。「上の子と同じでいい」とはならない場面が出てきますが、それは特別なことではありません。
当院でお伝えしていること
- 土日祝を含めて休診日を設けず、20時30分まで受け付けています。学校やお勤めの後にご家族で来院いただけます
- タワー大型駐車場を備えており、お子さんや高齢のご家族の送り迎えを兼ねた通院にも向いています
- 個室タイプの診療室で、確認できた範囲と確認できなかった範囲を分けてご説明します
- 歯科用CTとマイクロスコープを備え、外から見えにくい場所も画像で共有できます
- ネットとLINEからご予約いただけます。ご家族分をまとめてお取りいただけます
よくある質問
毎回通っているのに虫歯が見つかったのは、見落としですか?
通う意味を感じられなくなってしまいました。
家でのケアを頑張れば、通う回数は減らせますか?
高齢の家族が通うのを嫌がります。
予防で通っていると、治療が必要になったときも同じ日にできますか?
まとめ|予防歯科の内容には、できることとできないことがある
予防歯科の内容が担っているのは、変化に早く気づくことと、口の中の条件を軽くしておくことです。起きる可能性そのものをなくす働きではありませんし、家庭でのケアの代わりにもなりません。ここを知らずに通い続けると、どこかで「意味がない」と感じてしまいます。
反対に、できることとできないことの線が引けていれば、足りない部分を自分で補う方向に力を向けられます。戸塚でご家族の予防を続けるときも、まずはご自身の口で何が確認できて何が確認しにくいのかを聞いてみてください。そこから、通い方の設計が始まります。
予防歯科を続けるときに知っておきたいこと
注意点
- 定期的な受診は早い段階での発見に役立ちますが、虫歯や歯周病が起こらないとお約束するものではありません
- この記事で挙げた対応の目安は一般的な傾向であり、実際に行う内容は検査の結果によって決まります
- 来院と来院の間に症状が出た場合は、次回を待たずにご相談ください
- 付着物を除去した直後は、しみる感覚やわずかな出血が現れることがあります
- 来院の間隔は年齢や口の状態、生活の変化によって見直すことがあります
- 保険で受けられる範囲と自費になる範囲は目的によって分かれ、処置ごとに扱いが異なります
おおよその費用
保険が使えるのは、病気に対する検査と処置として行う場合です。歯ぐきの状態の確認、付着物の除去、みがき方のご説明はここに含まれることが多く、点数の合計に負担割合を掛けた額が窓口でのご負担になります。予防や見た目を目的に選んでいただくPMTCは15,000円(税抜)、ガムピーリングは15,000円(税抜)で、いずれも自費です。同じ処置でも目的によって区分が変わりますので、迷われたときはお尋ねください。
保険の処置でも自費のクリーニングでも、クレジットカード払いと現金払いのどちらも承ります。
記載理由
医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)の考え方にもとづき、予防歯科に期待できることとできないことを事前に知ったうえで、通院を続けるかどうかをご家族で判断していただけるよう記載しています。
※現れ方には個人差があります。※金額はいずれも税抜です。
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監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長 村上 翔 - 私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。予防歯科で対応できる範囲は口の状態によって変わります。気になることがある場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。
患者様の満足度調査を
実施しております。
少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。
日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、 診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、 そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。