虫歯の原因は1つではない?
条件が重なる時間で決まる【戸塚】
「うちは家族みんな同じものを食べているのに、上の子だけ虫歯ができる」。戸塚の当院で、ご家族そろって受診される方からよく伺うお話です。虫歯の原因を一つに絞ろうとすると、甘い物なのか、歯みがきなのか、それとも生まれつきなのかという問いになりがちですが、実際に起きていることはもう少し複雑で、そして分かりやすい形をしています。
この記事では、虫歯が始まるために必要な条件を整理し、それらが重なっている時間の長さが結果を左右することをご説明します。そのうえで、条件を「自分で動かせるもの」と「動かしにくいもの」に分け、家族の中でどこに差が出ているのかを見つける方法をまとめました。戸塚で家族の口の健康をまとめて考えたい方に向けた内容です。
虫歯は「何か一つのせい」では
起きない
歯の表面では、行き来がくり返されている
厚生労働省のe-ヘルスネットは、歯垢に存在する細菌が飲食物の中の糖分を摂取・分解して酸を出すこと、その酸によって歯が溶かされることを、むし歯の出発点として説明しています。あわせて、唾液が酸を中性に近づけ、カルシウムやリン酸を含むことで「溶けかけた歯を修復する」働きを持つこと、そして「糖分の摂取が頻繁で、酸の緩衝や再石灰化が間に合わずに脱灰された状態が続く」と歯質が崩壊することも述べています(参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯の特徴・原因・進行」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-001.html )。
ここに、虫歯という現象の骨格が示されています。細菌がいること、その材料となる糖が入ってくること、そして歯と唾液の側にそれを押し返す力があること。この三者のあいだで、押したり戻したりが日々くり返されています。
結果を決めるのは、重なっている時間の長さ
三つの条件は、どの人の口にも大なり小なりそろっています。細菌がまったくいない口はありませんし、何も食べずに生活することもできません。それでも虫歯になる人とならない人がいるのは、条件がそろっている状態が「どれくらい続いているか」に差があるからです。
短時間なら押し返せる。長く続けば押し返しきれない。虫歯の成り立ちを一言でいえばこうなります。だからこそ、原因を探すときの問いは「何が悪かったのか」ではなく、「どの条件が、どれくらいの長さでそろっているのか」になります。この問いに変えると、手をつけられる場所が具体的に見えてきます。
この「時間」という見方には、もう一つの意味があります。押し返す力が働く時間も必要だということです。何も口にしない時間があるからこそ、唾液は酸をうすめ、溶けかけた表面へミネラルを戻せます。眠っているあいだは唾液そのものが減るため、押し返す力は弱まります。つまり一日の中には、条件がそろいやすい時間帯と、回復に向かいやすい時間帯があり、その配分が人によって違うということです。
一つに決めようとすると行き詰まる
「甘い物を減らしたのに虫歯ができた」「毎日磨いているのにできた」という経験は、原因を一つに絞る考え方から生まれます。糖を減らしても、口に入る回数が変わっていなければ条件がそろう時間は短くなりません。磨いていても、届いていない場所があればその一点だけ条件が残ります。逆にいえば、複数の条件がある以上、手をつけられる入口も複数あるということです。すべてを完璧にする必要はなく、動かしやすいところから減らせばよい、という考え方につながります。
家族で差が出るのはなぜか
動かせる条件と動かしにくい条件
同じ食卓を囲む家族でも、口の中の条件は一人ひとり違います。違いを「生まれつき」の一言でまとめてしまうと打つ手がなくなりますので、動かせるかどうかで仕分けてみます。
| 条件 | 動かしやすさと、手をつけるときの一手 |
|---|---|
| 糖が口に入る回数 | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:いちばん動かしやすい条件。飲み物とおやつの時間を決めるだけでも、そろっている時間が短くなります |
| 清掃が届いているか | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:道具と当て方で変えられます。届いていない場所は人によって決まっているので、まずそこを特定します |
| 歯の表面の強さ | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:ある程度は働きかけられます。フッ化物の使い方や生えたての歯への対応で条件を変えられます |
| 唾液の量 | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:部分的に動かせます。よく噛む、水分をとる、口呼吸を見直すなどが入口になります |
| 歯の形と並び | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:すぐには変えにくい条件。清掃の方法を形に合わせる側で対応します |
| 口の中の細菌の構成 | 動かしやすさと、手をつけるときの一手:短期間では変わりにくい条件。量を減らす取り組みを続けることで影響を小さくします |
表を眺めるときは、上から順に「自分の場合はどうか」と当てはめてみてください。回数がすでに少なく、清掃も届いているのに虫歯が続くのであれば、下のほうの条件が大きく効いている可能性があります。逆に、下のほうの条件に思い当たる節がなくても、上の二つが大きければ結果は同じように出ます。どこに重みがあるかは、口の中の状態と生活を照らし合わせて初めて見えてきます。
動かしにくい条件は、責める材料ではない
表の下のほうにある条件は、本人の努力とはあまり関係がありません。歯の形は生まれつきですし、口の中の細菌の構成も短期間で入れ替わるものではありません。ここに差があるご家族に対して「気をつけ方が足りない」と言っても、状況は変わらないでしょう。
大切なのは、動かしにくい条件を抱えている人ほど、動かせる条件の側で余裕をつくる必要があるという点です。歯の重なりが強いお子さんは、清掃の方法をその形に合わせる。唾液が少なくなりやすい方は、口にする回数を整える。条件の組み合わせは人それぞれですから、同じ助言が家族全員に当てはまるとは限りません。
もう一つ付け加えるなら、条件は固定ではなく、年齢とともに入れ替わります。お子さんは生えたての歯が増える時期に条件が厳しくなりますし、大人になると歯ぐきの位置や唾液の量が変わっていきます。今の組み合わせがずっと続くわけではないため、数年に一度は見直す前提で考えておくと無理がありません。
手をつける順番
優先順位をつけるなら、動かしやすく、しかも今その人にとって大きく効いている条件から、というのが目安になります。実際の順番は次のようになることが多いです。
- まず、糖が口に入る回数を数える。多ければここから減らす
- 次に、届いていない場所を特定する。全体を頑張るのではなく、その一か所に道具を足す
- そのうえで、歯の表面に働きかける方法を年齢に合わせて選ぶ
- 動かしにくい条件は、変えるのではなく「そこを見越した設計」に組み込む
戸塚で家族それぞれの条件を
確かめるなら
条件の見立ては、口の中を見て、生活を伺わないと立てられません。ご家族で受診されると、共通している条件と、個人差の出ている条件が分かれて見えてきます。同じ家庭の中でも、対応が違ってよいと納得しやすくなるのが利点です。
具体的には、まず一人ずつ口の中を確認し、汚れが残っている場所と、歯の形や並びで清掃が難しくなっている場所を記録します。次に、一日の飲食の形を伺い、糖が入る回数と時間帯を書き出します。この二つを並べると、条件が重なっている場面がどこにあるのかが見えてきます。そのうえで、動かせる条件のうち一つか二つを選び、次の来院までに続けられる形にして持ち帰っていただきます。
戸塚駅に直結した戸塚モディの7階で診療している戸塚モディシティデンタルクリニックの体制は、次のとおりです。
- 土日祝も休まず、夜は20時30分まで受け付けています。放課後やお勤めの後でもご来院いただけます
- お一人ずつ条件を確認したうえで、家庭全体で共通する部分と、個別に変えたほうがよい部分を分けてお伝えします
- お口全体のレントゲンと歯科用CTを備えており、目で見えない場所の状態も画像で確認できます
- 診療室は個室のため、生活のことを含めた話も落ち着いてしていただけます
- WEB・LINEからのお申し込みは終日可能です。人数分の枠が必要なときは備考欄にお書き添えください
当院の虫歯治療の考え方は虫歯治療のページに、定期的な確認とクリーニングについては予防歯科のページにまとめています。
よくある質問
条件のうち、どれが一番大きいのですか?
家族で同じ食事をしていても差が出るのはなぜですか?
条件を整えれば、もう虫歯にならなくなりますか?
甘い物を我慢させれば、子どもの虫歯は減りますか?
動かしにくい条件があると分かったら、どうすればよいですか?
まとめ|虫歯の原因は、条件が重なった時間の長さに表れる
虫歯の原因は、細菌・糖・歯と唾液という条件のどれか一つではありません。どの口にもそろい得る条件が、押し返せないほど長くそろってしまうことが結果につながります。だから「甘い物を減らしたのに」「磨いているのに」という経験が生まれます。
見るべきは、条件が重なっている時間です。そして条件は、自分で動かせるものと動かしにくいものに分けられます。戸塚でご家族の口の状態を確かめる機会があれば、どの条件がその方にとって大きいのかを一緒に見つけ、動かせるところから手をつける形をご提案します。
治療・経過観察に伴う注意点
注意点
- 条件を整えることは虫歯の起こりにくさにつながりますが、虫歯が生じないことをお約束するものではありません
- 同じ取り組みでも結果の現れ方には差があり、年齢や体調、服用中のお薬によっても変わります
- すでに穴があいている部分は、条件を整えても元に戻ることはなく、処置が必要になります
- 診断は口の中の診査と画像による確認を組み合わせて歯科医師が行い、見た目だけで決めることはありません
- ご家族で受診される場合も、対応の内容や間隔は一人ひとり異なることがあります
おおよその費用
虫歯の診査、レントゲン撮影、治療、そして生活の条件を確かめるための相談は、健康保険の範囲で受けられます。その日の内容ごとに点数が決まっており、そこから負担割合に相当する分をお会計でいただきます。お子さんの場合は、お住まいの自治体の医療費助成によってご負担が変わることがあります。予防のためのフッ化物塗布は、保険で行える場合と自費になる場合があり、その日の目的によって分かれます。
クレジットカードは主要なブランドを取り扱っており、現金でのお会計と同じ窓口で承ります。
記載理由
医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)の趣旨に基づき、虫歯の成り立ちを理解し、納得したうえで受診をご検討いただけるよう、注意事項を記載しています。
※注意点の現れ方には個人差があります。
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監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長 村上 翔 - 私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。虫歯の起こりやすさに関わる条件は一人ひとり異なります。気になる点がある場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。
患者様の満足度調査を
実施しております。
少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。
日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、 診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、 そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。