歯周病とは?歯肉炎との違いと歯を失う仕組み【戸塚】

「歯周病って、結局どこの病気なんですか」。戸塚でご家族そろって来院される方から、お子さんの前でこう聞かれることがあります。虫歯が「歯そのもの」の病気であるのに対して、歯周病とは、歯を支えている歯ぐきと骨、つまり歯の「土台」の病気です。歯は無事なのに、土台が弱って歯が抜けてしまう――この点が、虫歯とはまったく違う歯周病の怖さです。

この記事では、まず歯周病がどこで何が起きている病気なのかを、歯の土台の構造から説明します。次に、よく混同される「歯肉炎」と「歯周炎」の違い、そして虫歯との違いを表で整理し、なぜ痛みがないまま歯を失うことがあるのかを仕組みとしてお伝えします。最後に、戸塚でご家族の歯ぐきを一緒に確かめる流れをご案内します。お子さんや親御さんに説明できるくらい、やさしい言葉でまとめました。

歯周病とは――歯ではなく
「歯を支える組織」の病気

歯ぐきが下がって歯の根元が見えている口腔内の写真|戸塚モディシティデンタルクリニック

歯の土台は「歯ぐき」と「骨」でできている

歯は、見えている白い部分(歯冠)の下に根っこ(歯根)があり、その根っこが顎の骨に埋まって支えられています。骨と根っこの間には薄いクッションのような膜があり、その全体を外から覆っているのが歯ぐき(歯肉)です。この歯ぐき・骨・膜をまとめて「歯周組織」と呼びます。木にたとえるなら、歯が幹で、歯周組織は根を包む土。幹が丈夫でも、土がやせて根が露出すれば木は倒れてしまいます。歯周病は、この「土」の側で起きる病気です。

歯周病とは、細菌の感染による歯周組織の炎症

厚生労働省のe-ヘルスネットは歯周病について、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)から侵入した細菌が歯肉に炎症を引き起こした状態を歯肉炎、それが進んで歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく状態を歯周炎とし、この二つを合わせて歯周病と呼ぶと説明しています。また、歯みがきが不十分だと歯の表面にプラークが付き、その中には1mgあたり1億個以上の細菌が含まれるとも述べています(参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病とは」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-03-001.html )。つまり歯周病は、細菌に感染して起きる「炎症の病気」であり、その炎症が歯ぐきにとどまるか、骨まで及ぶかで段階が分かれる、というのが基本の姿です。

「歯槽膿漏」は歯周病の古い呼び名

親御さんの世代には「歯槽膿漏」という言葉のほうがなじみがあるかもしれません。これは歯ぐきから膿が出るような、進んだ歯周病を指して使われてきた言葉で、現在は歯周病(とくに歯周炎)という呼び方に統一されています。病気が変わったわけではなく、名前が変わり、早い段階も含めてとらえるようになった、と理解しておくとよいでしょう。日本臨床歯周病学会も、歯周病を細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患であり、歯ぐきや歯を支える骨などが溶けてしまう病気だとしたうえで、現在では予防でき、治療も可能だと述べています(参照:日本臨床歯周病学会「歯周病とは?」 https://www.jacp.net/perio/about/ )。

健康な歯ぐきはどんな状態?

比べる基準として、健康な歯ぐきの姿も知っておきましょう。色は薄いピンクで、歯と歯の間の歯ぐきは三角形に引き締まり、表面にはみかんの皮のような細かいくぼみがあります。歯みがきをしても血は出ず、歯との境目の溝はごく浅い状態です。ご家族の歯ぐきを見るとき、この姿と「色」「形」「出血」の3点で見比べると、変化に気づきやすくなります。

歯肉炎と歯周炎はどう違う?
虫歯とはどう違う?

歯ぐきの下にある骨の構造を示した歯の模型|戸塚モディシティデンタルクリニック

歯肉炎は「戻れる段階」、歯周炎は「止める段階」

歯周病の理解で一番大切なのが、歯肉炎と歯周炎の違いです。どちらも歯周病の一部ですが、体の中で起きていることと、その先の見通しがまったく違います。

比べるポイント 歯肉炎 歯周炎
炎症が及ぶ場所 歯肉炎:歯ぐきだけ。骨には及んでいない 歯周炎:歯ぐきの奥、歯を支える骨や膜まで
見た目・感じ方 歯肉炎:歯ぐきの縁が赤い、少し腫れる、磨くと血がにじむ 歯周炎:歯ぐきが下がる、歯が長く見える、揺れる、口臭
汚れを落としたあと 歯肉炎:歯ぐきは元の健康な状態に戻れる 歯周炎:炎症は止まるが、減った骨は基本的に戻らない
なりやすい年代 歯肉炎:子どもから大人まで、どの年代でも 歯周炎:大人に多いが、若くても進む人はいる

ここから分かるのは、「歯肉炎のうちに気づいて止められるかどうか」が分かれ道だということです。歯ぐきの縁の赤みや歯みがきのときの出血は、まだ引き返せる段階からの合図でもあります。

虫歯との違いは「壊れる場所」と「気づき方」

虫歯も歯周病も、口の中の細菌が原因という点は同じです。違うのは、壊れる場所と気づき方です。虫歯は歯そのものが溶ける病気で、進むと「しみる」「痛い」という形で本人が気づきます。一方、歯周病は歯の土台が壊れる病気で、歯そのものは無事なまま進むため、痛みで気づく場面がほとんどありません。歯周病で失う歯は、多くの場合「虫歯ひとつない、きれいな歯」です。だからこそ「虫歯がないから歯医者に行かなくていい」という考え方は、歯周病の前では通用しません。

なぜ痛くないまま歯を失うのか――仕組みを順に

歯周病で歯を失うまでの流れを、体の中で起きている順に追ってみます。

歯と歯ぐきの境目に細菌がたまる

磨き残したプラークが境目に残り、時間がたつと歯石になって細菌の足場になります。

歯ぐきが炎症を起こし、溝が深くなる

体が細菌と戦うことで歯ぐきが腫れ、歯との間の溝が深くなります。深い溝はさらに掃除しにくく、細菌が増えます。

炎症が骨に及び、骨が少しずつ減る

細菌そのものと、体の防御反応の両方が骨を減らす方向に働きます。この間も鋭い痛みはほとんどありません。

支えを失った歯が揺れ、やがて抜ける

骨が大きく減ると歯は支えを失い、噛むたびに揺れ、最終的には抜けるか抜かざるを得なくなります。

この流れのどこかで気づいて汚れを落とし、炎症を止めれば、進行はそこで止められます。仕組みを知っておくと、「なぜ歯石取りに通うのか」「なぜ歯みがき指導を受けるのか」がつながって見えてきます。

戸塚で家族の歯ぐきを
一緒に確認するには

歯周病(PERIODONTAL DISEASE)と書かれた診療用ボード|戸塚モディシティデンタルクリニック

歯周病は「家族で共有する話題」にしやすい

歯周病は特定の年代だけの病気ではありません。お子さんには歯肉炎の入口があり、働く世代には歯周炎への移行期があり、祖父母の世代には歯を残せるかどうかの局面があります。だからこそ、ご家族で「歯ぐきの話」を共有しておく価値があります。戸塚の当院では、お子さんの検診に付き添った保護者の方が「ついでに」歯ぐきの検査を受け、そこで初めてご自身の歯周炎に気づく、というケースが少なくありません。

家族で確かめるときの進め方

  • お子さんは、歯ぐきの縁の赤みと磨き残しの場所を中心に確認し、磨き方を一緒に練習します
  • 保護者の方は、歯周ポケットの深さと出血の有無を歯ごとに記録し、歯肉炎か歯周炎かを見極めます
  • 祖父母の方は、歯の揺れや被せ物・入れ歯まわりの歯ぐきを重点的に診て、残す計画を立てます
  • それぞれの結果を、ご本人に分かる言葉で説明し、家庭でのケアの役割分担を決めます

当院でできること

戸塚モディ7階、戸塚駅直結の当院(戸塚モディシティデンタルクリニック)では、ご家族一人ひとりの段階に合わせて歯周病の検査・説明・治療を行っています。

  • 年中無休で夜20時30分まで診療。学校や仕事のあとに、ご家族の枠を続けて確保できます
  • 個室タイプの診療室で、歯ぐきの模型やレントゲン画像を使い、「今どの段階か」をお子さんにも分かる言葉でご説明します
  • 歯周病細菌検査や唾液検査にも対応し、ご希望に応じてなりやすさの目安をお調べします
  • タワー大型駐車場を完備しており、お子さんや祖父母の方の送迎を含めた通院に便利です
  • ネット・LINEからの予約に対応。家族全員分を一度にお取りいただけます

戸塚で「歯周病とは何か」を知りたくなった方は、ご自身とご家族の歯ぐきが今どの段階にあるのかを、一度検査で確かめてみてください。歯周病の進み方や当院の治療の考え方は歯周病のページで、日頃の予防については予防歯科のページ、お子さんの歯ぐきの管理は小児歯科のページでご案内しています。

よくある質問

歯周病と歯肉炎は同じ病気ですか?
歯肉炎は歯周病の初めの段階にあたります。炎症が歯ぐきだけにとどまっているのが歯肉炎、歯を支える骨まで及んだものが歯周炎で、この二つを合わせて歯周病と呼びます。歯肉炎の段階なら、汚れを落とすことで歯ぐきは元の状態に戻れます。
歯周病と虫歯はどちらが怖いのですか?
どちらも放っておけば歯を失う原因になりますが、性質が違います。虫歯は歯そのものが溶けて痛みで気づきやすい病気、歯周病は歯の土台が壊れて痛みなく進む病気です。虫歯がなくても歯周病で歯を失うことはあるので、両方を別々に確認する必要があります。
子どもも歯周病になりますか?
お子さんに多いのは、歯ぐきだけが赤く腫れる歯肉炎です。骨まで及ぶ歯周炎は子どもでは少ないものの、磨き残しが続けば歯肉炎は繰り返します。歯ぐきの縁の赤みや磨いたときの出血があれば、磨き方の確認をおすすめします。
歯周病で減った骨は元に戻りますか?
基本的な治療では、いったん減った骨が自然に元に戻ることはほとんどありません。ただし炎症を止めれば、それ以上減らないようにすることはできます。条件が合えば骨の再生を目指す処置もありますが、適応が限られるため検査のうえでご説明します。
歯周病は人にうつりますか?
歯周病の原因になる細菌は、唾液を介して人から人へ移ることがあるとされています。ただし細菌が移ったからといってすぐ発症するわけではなく、磨き残しや生活習慣など、その人の口の中の条件が大きく関わります。家族全員でケアを整えることが結果的に予防につながります。

まとめ|歯周病とは「歯の土台」の病気。歯肉炎で気づけば引き返せる

歯周病とは、歯と歯ぐきの境目から入り込んだ細菌によって、歯ぐきと歯を支える骨に炎症が起きる病気です。炎症が歯ぐきにとどまる歯肉炎の段階なら元の状態に戻れますが、骨まで及ぶ歯周炎になると、進行は止められても減った骨は基本的に戻りません。虫歯が「歯そのもの」の病気で痛みで気づけるのに対し、歯周病は「土台」の病気で痛みなく進み、きれいな歯でも失うことがあります。

仕組みを知れば、歯石取りや歯みがき指導の意味も見えてきます。戸塚でご家族の歯ぐきが気になったら、それぞれが今どの段階にあるのかを検査で確かめるところから始めてみてください。

治療・経過観察に伴う注意点

注意点

  • 歯肉炎・歯周炎の区別や進行の程度は、歯周ポケットの測定やレントゲンなどの検査を行って初めて判断できます
  • 本記事のたとえや図式は理解を助けるためのもので、実際の病態はより複雑で個人差があります
  • 減った骨を再生させる処置には適応条件があり、すべての方に行えるわけではありません
  • 検査や歯石除去のあとに、歯ぐきの違和感や一時的な出血・しみる感じが出ることがあります
  • お子さんの歯ぐきの状態は成長や生え替わりの影響を受けるため、大人と同じ基準で判断しないことがあります

おおよその費用

歯周病かどうかを調べる検査(歯周ポケットの測定・出血や動揺の確認・レントゲン)、その結果に応じた歯石除去、磨き方の指導は、大人もお子さんも健康保険で受けられるのが原則です。ご負担は当日の内容と負担割合で決まり、お子さんは自治体の医療費助成が使える場合があります。歯周病細菌検査や唾液検査など目的によって扱いが変わるものは、実施前にご説明します。

お会計は現金・クレジットカードのいずれにも対応しています。

記載理由

医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)にのっとり、歯周病について調べているご家族が、検査や治療の内容と費用、注意点を理解したうえで受診を判断できるよう記載しています。

※注意点の現れ方には個人差があります。

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村上 翔
監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長
私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。歯周病かどうか、どの段階かは検査を受けなければ分かりません。気になる症状がある場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。

患者様の満足度調査を
実施しております。

少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。

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